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- 2022年5月10日
2人の坊主の最期のことば
寺に2人の坊主がいました。 2人は、毎日、お寺に訪れる人たちの相談を聞いていました。 相談者は、それぞれ悩みを抱え、苦しみ、とても不幸そうでした。 2人は、彼らの苦しみや不安を和らげてあげたいと思い、さらに熱心に彼らの話を聞き、説法をとき続けました。 時には家に出向き、話をしました。 あるときは、村の広場に大勢を集め話をしました。 時代も時代、SNSでも相談を聞く坊主として活動し、多くの人の相談を聞きました。 そうやって、2人は不幸で、悩み苦しむ人を救おうと行動しました。 気づけば、2人は、知る人ぞ知る、有名なお坊さんとなっていました。 時は立ち、2人に死が迫っていました。 その時、死のとこで、ひとりの坊主は泣きました。 「私は、たくさんのかわいそうな人、不幸な人の話を聞いて、説教をしてきたのに、私は、結局何を悟ったのだろう。たくさんの人に感謝され、多くの人を助け、幸せなはずだったのに、、私は何も悟ってはいないし、何も分かってはいない。」 坊主は悲しくてたまりませんでした。 しかし、隣で死の淵にいる、もうひとりの坊主はとても幸せそうでした。 そこ

- 2022年5月8日
魔法の泉② 最終話
この記事はシリーズです。 魔法の泉①-魔女狩りの真実- こちらからお読みください。 ____________ もし、私たちが「すべては内側にある」という信念を持っていたら、私たちはこの人生をどう扱うのでしょうか?全く違うように扱うでしょう。なぜならすべては外側ではなく、内側にあるからです。 問題が起こると、いったん自分の部屋へ行き静かな時間をとるかもしれません。そして、一体なぜこのような問題が起こったのか、真相は何なのか?それを知るために、まず心を落ち着け、私たちは、内側の「魔法の泉」へと入っていくかもしれません。 その泉の水を覗くと、一体何が起こっているのか、何が真実なのか、明らかになります。自分が勝手に妄想し決めつけていた事実ではなく、個人の見方や個人の感情を通してでは見えなかった、本当の見解が明らかになるでしょう。 そして私たちは、穏やかに、何をすべきか悟るのです。 他の人が羨ましく、自分が惨めでたまらない気持ちになることもあります。 そんな時、内側の魔法の泉を訪れます。泉の水の清らかさが、自分が惨めさをこうむってでも物事に真摯に向き合った

- 2022年5月3日
魔法の泉①-魔女狩りの真実-
中世ヨーロッパでは魔女狩りが起こり、沢山の無実な人も、そうでない人も処刑されたという記録があります。それらの歴史は私たちの好奇心を少しくすぐる程度で、実生活には大きな影響はないと考えています。 しかしそんなことはありません。その歴史が私たちにもたらした影響は実に多大で、私たちの今現在の生活にも大きく関係しています。魔女狩りという歴史を使って本当に果たしたかったことは暗黙のうちに成功を収めたといえるでしょう。 それは「魔法はない」ということです。魔法は異端、魔法は嘘、魔女なんて作り上げられたもの、魔法?笑える。そのようなネガティブなレッテルを見事に刷り込むことに成功しているのです。 魔法のような化学的根拠のないものはファンタジーであり、目に見えるものが現実であるという確固たる信念は、現代というこの世界の基盤となる集合意識を勝ち取りました。 私たちはこの世界の生き心地が普通だと感じていますが、数世紀前、もっと昔の世の中は全然違う概念からなる常識があり、生活や街並み、自然との付き合い方などをつくっていたでしょう。過去にタイムスリップしたら、なんて「曖昧